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Amazon Echo勝ちゲーに今更LINE突入 実はGateboxこそが光明

2017年3月2日

LINEさんが、AI基盤とスマートスピーカー、つまり“家”におけるネット参入の入口「スマートホームポータル」を発表しました。

非常にいい試みだと思います、が! 既に勝利確定のamazonに対して、きちんと勝てる筋道を立てて戦って欲しいので、エールを込めて解説していきます。
LINEがAI基盤「Clova」を発表、今夏にはスマートスピーカーも発売——さらに「Gatebox」も子会社化

これ、Amazonの勝ちがほぼ決まってしまっています…。それについては、ポータルの歴史を紐解けばすぐに理解できることなのです。

あと、“AI機能が肝”かのように書かれている記事が散見されますが、大事な要素はAIではないですよ。というか、Amazonがすごいのは、“AIが肝でなない”ことをしっかり押さえているところなんですよね…。(Newspicksさんのコメントからこちらのブログへ来られた方は、ぜひ先に「AIの勝利要因」を読んでください)

■Amazonがスマートホームポータルで勝ちゲーな理由

まず、スマートホームポータルで、なぜAmazon勝利確定か?というところを説明します。

スマートホームポータルのメインユースケースは「ジュークボックス」と「音声リモコン」です。(詳細はあとで書きます)。

前者はAmazon Primeで、後者は Amazonという流通力でオセロの二隅をおさえてるわけです。

■ポータルの歴史から見るスマートホームポータルの勝ち筋

そもそもインターネットのポータルの歴史は、

1.検索(目的型行動のポータル)
2.ニュース(非目的型 探索型情報のポータル)
3.コミュニケーション(人の繋がりのポータル)

の三大派閥争いです。

これが、Amazon EchoやGoogle Homeのようなホームポータルになると

1a.検索より「音声リモコン」と「音声買い物」が行動のポータル
2a. ニュースより音楽・動画ストリーム「ながらで聞けるジュークボックス」が探索情報型のポータル

となっていきます。

つまりホームポータルとは、言い換えると「音声リモコン」と「ながらで聞けるジュークボックス」な訳です。

■Amazonレビュー 4.0 が 主要メーカーのホームポータル 戦略をコロス

で、音声リモコンの勝ち筋はどこにあるかというと、
・音声リモコンの音声認識の機能があるととは当然で
・リモコンの接続先が多様で便利なものがそろってないと
使わないですよね。
そこでAmazonは、各メーカーが自社で統一合戦をしている隙になんと700種と提携と発表しました。

ではなぜ、このような莫大な数の提携が発表できたか。それは、今や家電は主要メーカーから買う意味がなくなってきているからです。

なぜなら、Amazon Reviewが4以上あるような、ランキング上位のものなら知らないメーカーでも買われるようになったからですね。

よって、新興メーカーはいち早くAmazon1位 Review4以上の獲得を目指してAmazonに群がるので、Amazonはその機会を活かし、「多様なリモコンの接続先を確保し、機能として充実させよう」となるわけです。

余談ですが、これと同じ論理が「マクドナルドを殺したのは、食べログ3.5だ」という宇野常寛さんの理論です。

その理論とは、マクドナルドは安く、一定の味の質が担保されているのが価値だったのですが、食べログの出現で、知らない個人店舗でも、食べログの点数が3.5以上だと味に一定の信頼感がおけるので、マクドナルドではなくて、そのような店にいくようになったのがマクドナルドの衰退の理由、という考え方です。

つまり、Reviewの力にはフランチャイズや主要メーカーの中央集権の力を分散させる力があるわけです。

Amazonはそれを逆手にとり、音声リモコンの覇者に一番近い存在となった訳です。

■AIの勝利要因は機能差ではなく 「学習データを如何に得るかの仕組み作り」

次は、“なぜAIの機能自体が肝ではない”のか。Amazonは何を押さえているかについてです。(Newspicksからこられた方、ようこそ!)

さきほど書いたように、

スマートホームポータルは「音声リモコン」と「ジュークボックス」です。

なので、それができるレベルの人工知能は、簡単な音声認識で十分なんですよね。

で、音声認識自体は非常に枯れた技術で、APIを拾ってくれば、今や誰にでも作れるような技術なんです。(もちろん、日本語はとても難しい言語なのでで自然に話している会話をしっかり認識して対話しようとするととてつもなく大変で そこには勝機があるのですが)、(しかもありがたいことにGlobal企業からすると日本語だけのためにエンジニア労力をさくことは費用対効果から考えて先送りになるから逆にガラパゴス的勝利があったりしますが)

ただ、みなさんがリモコンに向かって何か話す時は、リモコン用にカタコトで話しますよね。「りんご」なら「り・ん・ご」と、外国人にも伝わるようなハッキリしたイントネーションを自然と心がけるでしょう。

つまり、AIが学習するんじゃなくて、人間がAIにむけて適用するので、機能自体の優位性は問われないのです。
だとしたら、何がAIによる差別化になりうるのか?
それは、利用者の好みに合わせた「パーソナライズ」だったり、それを先回りしていわずともやってくれる「おもてなし」です。

それを実現するのって、AIの機能じゃなくて、利用者の好みをどれだけ早く学習するか? つまり「学習データを先に掴んだやつが勝ち」なんですよね。つまりデータが石油となる今後の時代(by Y!川邊さん)では、この学習データをどう先に掴むかが重要になるわけです。よって、現段階では多様なリモコン先を確保したAmazonが圧倒的に有利となるわけです。

この辺の「おもてなし」としてのAI, IoTビジネスの作り方には以前Newspicksさんに寄稿した

IoTはおもてなし (Newspicks有料記事)

が参考になります。

■LINEの勝ち筋は 実は「Gatebox」?

LINEが勝てるとすると 彼らの強みである ポータル三大派閥「3. コミュニケーション」からどう攻めるか?
になる訳です。

実は、ポータル三大派閥の中で一番利用頻度の高いのはコミュニケーションなんですが、
ここはスマホで十分で、「ホームポータルでコミュニケーションするの? 」
というのは尾原個人としては、まだ勝ち筋を見いだせていません。

その観点から考えると Gateboxという日本的、アジア的なコミュニケーションの入口を抑えにきているのは奇手のように見えて、妙手なのです。(ここについてはけんすうとキャッキャ今議論してるのでまた書きます。)

長文よんでいただき、ありがとうございます。実はこれがちゃんとした尾原 個人ブログの初投稿だったりします。
シェアしていただいたり、Newspicksでコメントつけていただけたりすると嬉しいです。
News Picksでのコメントはこちら↓
https://newspicks.com/news/2097525

 




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2015年10月26日

ブログを開設しました。これから尾原の関心事をよしなしにつづっていければです。
ちなみに、こちらの写真はバリ島ではなく、Fringe81鎌倉オフィスです。Fringe81ではCreativityを支援するWork環境を提供していきます。
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